リアルタイム感性評価に関連する研究
感性的リアルタム評価ツールの開発
目的
プレゼンテーションという場に居合わせた参加者全員が、その評価者になれ、プレゼンテーション全体を時系列的に評価できるツールの提案を行う。また、感性の直観性に着目し、リアルタイムに評価させることで、評価者の感性に基づく評価が抽出可能であるとの仮説の検証を行う。
方法
本ツールの評価方法はプレゼンテーションを聞きながら「興味がある・面白い・良い印象を受ける」等ポジティブな感情を持った場合はマウスを上の方に、「興味がない・つまらない・悪い印象を受ける」等ネガティブな感情を抱いた場合には、マウスを下の方に移動させ続けるものである。(時系列的な評価の変動を収集可能)この基本の評価ツールを含め合計5つのツールを機能毎に制作し、通常のインターネット空間と同様の実験環境を構築した。
実験では、比較評価として、通常の5段階評価を各プレゼンテーション後に行い、発表会終了時に全体を通した総合評価アンケートを行った。
結論
「リアルタイム評価」にて最高の評価を受けている"プレゼンタD" の値を例外とすれば、全ての評価方法の結果がほぼ一致している為、本ツールの信頼性は実用レベルまで達していると言える。
"プレゼンタD" のプレゼンテーション内容が、自らの生活を例にしながら発表したものであり、例示が具体的で、親しみのあるプレゼンテーションであった事が、瞬間的に感じられるポジティブな感情を引き起こし、評価を大きく飛躍させた(感性に基づく評価が表出した)と考えられる。