時系列興味度記録ツール
本研究では、目指す評価手法として、「1.非言語評価」「2.時系列評価」「3.瞬間評価」の3つキーワードをあげている。そのうちの、1と2に着目し開発したのが、本「時系列興味度記録ツール」である。
本ツールは、刻々と変化する「刺激」に対して評価を行うにはどうしたらよいか、との視点に立ち開発されたものであり、刺激を見聞きすることにできるだけ集中できるようにと、評価者の負担が極力ないような入力方法の設計がおこなわれている。具体的な入力方法は、人間が興味のあるものに対して身を乗り出す動作を模擬した、マウスの上下動のみの操作である。評価者は、時系列的に変化する刺激に対して、「興味がある等、ポジティブな印象を受ける場合にはマウスを上に」、「興味が無い等、ネガティブな印象を受ける場合にはマウスを下に」移動させるという、非常にシンプルな方式で評価を行うことが可能である。
本ツールは起動すると、[図01]のような画面となる。ここでは、何秒毎に値を収集するかを上下矢印にて(1〜10秒)の範囲で設定可能である。
STARTボタンをクリックすると、[図02]のようにマウスの座標値が設定した秒数間隔で記録される。(画面右のテキスト表示欄には、「"マウスの座標値" タブ "取得した時間" 改行コード」という組み合わせで指定秒数間隔で値が記録されていく。)
被験者は、マウスの上下のみの操作で、刺激を見聞きしながらリアルタイムにマウスを動かすことで受けた印象を「ポジティブ(上の黄色い方) - ネガティブ(下の青い方)」という軸により評価する。マウスの座標値は、画面のサイズにより、任意であるが、画面内の動作に限定した場合、0〜600までの値での評価となる。
評価が終わったら、STOPボタンを押して、座標値記録を停止し、テキスト欄の値をコピー&ペーストでテキストツールに移動。一度保存して、EXCELなどでこのテキストデータを開く際に、改行コードとタブにチェックをいれることで、全てのデータをセル内に格納することが可能となる。