第1回 オリエンテーション

自己紹介:

張 浦華 Puhua ZHANG (デザイン学部 製品デザインコース)
 芸術の森キャンパス 専攻科棟4F zhang@scu.ac.jp

柿山 浩一郎 Koichiro KAKIYAMA (デザイン学部 製品デザインコース)
 芸術の森キャンパス 専攻科棟3F kakiyama@scu.ac.jp

講義概要:

【プロダクトデザインのデザインプロセスを修得する】
 ペルソナ法、フォトエッセイ、サービスシナリオ、インタラクションシナリオ、
  ペーパープロトタイプ、画面遷移図、プロトタイプ作成、ユーザビリティ評価、
 データの分析・考察、改善案の検討を通した、プロダクトデザインのデザインプロセスを
 修得する

【評価実験の計画、立案、実験、分析、考察を行う】
 ソフトウエアシミュレーション(刺激作成)を行い、
 「評価」「検証」「分析」から「結論」を導く流れを経験する。
 (論文的、立証方法の経験)

【体験と経験】
 学外における製品開発や、デザインプロセスを体験する

【論文執筆】
 卒研にむけて論文執筆能力を向上させる

【ゼミ確定】
 卒研(ゼミ確定)にむけて各教員からの専門性解説プレゼンを聞く

課題テーマ:

【近未来におけるデスクワークユーザの健康増進の為の製品提案】

ヒント:

エクセサイズを行う製品、定義した健康を増進させるモチベーションを向上させる製品、etc..

提案の方向性:

Advanced Design/アドバンスデザイン(近未来で実現するデザイン提案)
問題解決型 < 理想提案型

制限:

  • 提案が実現される年代(●年後)を設定すること
  • 技術調査を行い、設定した未来における実現性の裏付けを行うこと
  • 健康の定義を行うこと
  • 提案する製品には、ディスプレイ等の視覚を利用するインタフェースを含むこと
  • ソフトウエアプロトタイプを作成し、評価実験を行った上で、改善するプロセスを踏むこと

ターゲットユーザの範囲:

若者(社会人/学生も可)自分以外をペルソナとして設定

評価のポイント:

製品とユーザとの対話(インタラクション)のデザインを行うこと

次回まで(第2回 - 10月13日)の課題:

   3分間 「アイデア」プレゼンテーション【コンセプト/外観】
 造形が扱い方をアフォードしているか?

 本講義の課題テーマに対し、以下の内容を3分間(180秒)でプレゼンしなさい。

提案する製品のコンセプト【洗練された少量のキャッチフレーズ】
提案する製品のターゲットユーザ
提案する製品の外観レンダリング【細部にまで書き込みがされ、サイズ感の分かるレンダリング】
提案する製品の使い方【レンダリングに基づく使い方説明】
  参考 → 
       ↑企業実習応募を想定した際の、このサンプルの悪い所
         【ユーザの顔が見えない、使ったらどんな気持ちになる?】
         【フォントのジャンプ率が低く、何がポイントなのかがわからない】
         【CGのみだと弱い(検討プロセス等に手描きスケッチが必要)】
         【デザインの結論のみで検討のプロセスが無い】
          【社会背景等に対する検討姿勢が見えない】
          【造形の検証、使い方の検証が無い】

・提出〆切
 講義当日金曜日の13時までに、
   Commonサーバ/ 提出 / 総合実習3(張柿山) / 02_アフォーダンス に提出する
 提出ファイル形式(PDFファイル or PPTファイル/ページ数任意)
 提出ファイル名(学籍番号.pdf or 学籍番号.ppt)
 提出ファイルサイズ上限(5MB)

プロダクトの造形に関する構成要素の一例に関して

プロダクトは、「何かしらの複数の素材」を、「成型」して、「組み合わせる」ことによりその造形が構成されるものである。ここでは、炊飯器のCGサンプルを例に、以下の構成要素のあり方を述べる。
 ・素材の違いによる表情の変化
 ・成型による表情の変化
 ・組み合わせ「パーティングライン」による表情の変化
CGで造形のシミュレーションをする際には、「どんな素材を」「どのように加工して」「どのように組み合わせて」造形が構成されるのかを念頭に置くことが重要である。

アフォーダンスとは

アフォーダンスの基本的な考え方は、「物体そのもの(形・色・材質、等)が、物体自身をどう扱うかについて、説明をしている」というもの。「ドアの開閉」には数パターンあるが、ドアノブの形状により、どうやって開閉するかを判断することになる。
「階段」は、その段差の高さから、人間に対して「一段づつ上る・下りる」という動作をアフォードしていると言える。(1段が50cmの階段があっても、人間は上ろうとはしません。)
例えば、ユーザにクリックして欲しければ、「ボタン」のように見えるデザインを行わなければいけません。グラフィックデザイン的な観点から、押せそうに見えるアイコンをデザインする必要がある。

第11回 - 12月22日までの課題:

【製品の先輩の卒業論文(制作報告書)を5冊読み込む】
1冊に付き、以下の例を参考に、その論文の骨子を分析すること
 *目的は、論文執筆能力の向上と、ゼミ選択の為にゼミを知ること

論文>制作「卒業論文」型 - 何かのテーマを立て知見を得る

【20xx年卒 ●●ゼミ所属 ●●●●先輩 「卒研タイトル」】
「背景」 
   近年家族間コミュニケーションが不足している
「仮説」
   生涯を記録する脳波検知による自動撮影システムが
   家族間コミュニケーションの促進に繋がるのではないか
「目的」
   20年後に実現されることを想定した自動撮影システムを提案し、
   2014年現在どの程度受け入れられるかを明らかにする
「方法」 
   20年後を想定した自動撮影システムを提案しアンケート調査を実施
「実験」 
   回答者に5分間の「20年後のある家族が自動撮影システムを利用している生活映像」
   を見せてアンケート調査を実施
「結果」 
   自動撮影に関して32%の人が抵抗感がある/
   家族内で会話が増えると52%の人が答えた/●●、●●のコメントがあったetc..
「考察」 
   提案した自動撮影システムは、2014年現在において普及させるには、
   ●●、●●の改善を行うことが必要と考えられる
「結論」 
   若者では、●%の人が受け入れられる、高齢者では●%の人が受け入れられる
   ことが明らかになった
*自分の感想、評価もメモしておく。
*一つの論文に関しては、内容の説明の機会を予定しています。

論文<制作「制作報告書」 - 提案する制作物の正当性を主張する

【20xx年卒 ●●ゼミ所属 ●●●●先輩 「卒研タイトル」】
「背景」 
   近年家族間コミュニケーションが不足している
「仮説」 
   場面に応じて間を間仕切る、家族の成長に柔軟に対応できる間仕切りが
   家族間コミュニケーションの促進に繋がるのではないか
「目的」 
   家族間コミュニケーションの促進に繋がるプロダクトの提案をおこなう
「方法」 
   既存製品の調査分析/ニーズ調査分析を通して提案する間仕切りの位置づけ【コンセプト】
   を明確にする
  間仕切りを構成する各要素の「間仕切る効果」を検証し仕様を確定する
「調査」 
   既存製品の市場調査・分類、聞き取り調査、文献調査から「可変性」「交流促進性」
   をコンセプトとする
「検証」 
   太さの違う棒を5種、5種の棒を自由な間隔で立てられる土台を準備し、
   設定した4シチュエーションに対する適切な間仕切りを作れる実験ツールを制作して、
   被験者に制作を依頼し、その傾向を分析する
「結果」 
   4シチュエーション毎に、おおまかな傾向
   (Aシチュエーションでは、●mm●mmが平均値etc.)を見いだした
  提案する間仕切りの棒の太さ●mmと間隔●mmの裏付けを得た/etc..
「結論」 
   ●●、●●を仕様とし、●●な構造を持たせた家族間コミュニケーションの
   促進に繋がる間仕切りの仕様を提案した
*自分の感想、評価もメモしておく。
*一つの論文に関しては、内容の説明の機会を予定しています。

先輩の論文に関して:

先輩の卒業論文の読み込みに関して
 ・Common / 配布 / 総合実習3(張柿山) / 卒論_all に全卒業生の論文をアップしました。
 ・上記階層に、エクセルファイルで、全卒業生の論文のリストもアップしました。
   参考にしてください。

 

データのダウンロード

 

配布資料
「授業スケジュール」

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フォーマットを守るとは?「論文フォーマット例」

1ページ