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第6回 ペーパープロトタイプ、ここまでの復習

ペーパープロトタイプとは

 主にソフトウエア開発の現場で用いられる手法。 【ただし、本演習ではハードウエアも含んだプロダクトデザインで本手法を用いることとし、「構成要素に着目したアイデアスケッチ」というように、広義に解釈します】
 ペーパープロトタイプとは、紙上に、ラフに手書き記述した、紙芝居的プロトタイプです。(これを用いて、ユーザビリティーテストに用いることを目的とするものです。)

 例えば、1画面1機能、1操作、プロダクトのある1状態】毎に、その時点で必要とされる要素を組み合わせてレイアウトし、画面構成【プロダクトであれば外観/造形】を手描きで、あまり書き込まずに表現します。(前回のインタラクションシナリオが、個々の要素であったのに比べ、これらの個々の要素を「ある1状態」を構成する集合物として考えることとなります。)
  ここでは、他の画面【他のシーン、プロダクトの他の状態】への遷移は考慮せず、「ある1状態」のみでターゲットユーザが目的を達成できるかどうかの検証をしてみましょう。(他の画面等への移動の考慮をし、全画面を完成させれば、ユーザビリティテストが可能となります。このプロセスは、次回の状態(画面)遷移図で検討します。)

前回のインタラクションシナリオで明らかにした

《ハードウエア的ボタン要素》

《アイコン的視角要素》

《ユーザへフィードバックされる何らかの要素をアイコン化した要素》

をベースに考える

上記を、1画面【1シーン、プロダクトのある1状態】単位でグループ化し、同じ意味合いの要素を集める等の整理をおこなう。

上記をベースとしたペーパープロトタイプ案
(例1)

上記をベースとしたペーパープロトタイプ案
(例2)
上記をベースとしたペーパープロトタイプ案
(例3)
上記をベースとしたペーパープロトタイプ案
(例4)【プロダクト(ハードウエア)要素も検討した例1】
上記をベースとしたペーパープロトタイプ案
(例5)【プロダクト(ハードウエア)要素も検討した例2】

これまでの復習

第6回補足ページの内容をもとに、復習+応用をおこないます。

来週のプレゼンテーションの仕様に関して

3つ程度の画面【3シーン or プロダクトのある3つの状態】等で、提案する製品を通して【ユーザに提供する体験】をペーパープロトタイプ(+インタラクションシナリオで記述したテキスト)で表現してください。(まだ、個々の体験をデザインするのみでOKデス。製品全体/製品の完成像は徐々に描いていきましょう)
・分岐型、順列型、並列型を参考に、
  内容に即した「ページの移動」ができるDirectorファイルを作成してください。
・スライドの中には、《ハードウエア的ボタン要素》《アイコン的視角要素》《ユーザへフィードバックされる何らかの要素をアイコン化した要素》を含めてもらいますが、これらの要素のうち、ユーザが入力(Input)の対象とする要素を説明する場合には、該当するユーザの身体部位がマウスに追尾するDirectorファイルを作成してください。

 ・ボタンを押すようなものであれば、マウスポインタを手(指)に変えてみる。
  押した後に、音がでるような聴覚的な反応も考慮してもOK。
 ・握るようなものであれば、通常を開いた手にしておき、
  マウスを押すと握った手になるようにしてみる。
 ・ mouseEnter(触れた時?)
   mouseDown(握った時?)
   mouseUp(離した時?)
   mouseLeave(離れた時?)
  を組み合わせ、各々、どういった手や人間のパーツの表現が可能かを検討してみましょう。

・提案する製品には、おそらく動的な(変化のある)要素があると思われますが、この要素を「フィルムループ(Directorで作る、アニメーション要素を含んだパーツ)」を用いて動きやインタラクションが説明できるDirectorファイルを作成してもいいでしょう。

提出先:Common / 提出 / プロトタイプシミュレーション2(柿山)/07_ペーパープロトタイプ
  形式:【学籍番号.dir】にて提出